2009年 08月 31日
8月はコンサート、演劇にさかんに出掛けていた。 ここ2週間の間に3つ、これは近年でも稀な事。 アフリカンドラムのライブでは、客席すべてに置かれた ちいさな太鼓を叩きまくった。あとは、例年の大阪城「薪能」。 そして、極めつけはこれ。 思いがけず手に入れた「五嶋龍」のコンサート。 子供の頃からドキュメンタリー番組が制作されるなど マスコミの注目度も高く、チケットは当日完売、入手困難、希有な音楽家だ。 私たち夫婦はバロック音楽がベースのクラシックファン。 今回の曲目で注目するべきは、やっぱりバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ。 ベートーヴェンのヴァイオリンソナタから始まったが、ちょっと変な空気。 リラックスしたムードも、興奮ムードもなく、聴衆の小さな身動きも無い 雰囲気に戸惑う。 バッハに進み、徐々に調子が出て来ても「タテノリ」の人は 見当たらず、思わず周りを見ながら小さく身体を揺らす。 無伴奏ヴァイオリンソナタはヴァイオリニストにとって大きな目標になる 曲目らしい。我が家では、同曲でクイケンの録音を聞いているが 全く別ものに聴こえる。五嶋龍の演奏は低音部があまり効いておらず 厳かなバッハ的な雰囲気をあまり感じなかった。 (楽器のせいもあるのか、その辺の理由はよく分からない) しかし、五嶋龍といえば、パガニーニ。 ミルシュタインのパガニーニアーナ、サンサーンスに次いで アンコールのパガニーニ、「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」 はとってもよかった。 パガニーニの生演奏は初めて見たが、見せて楽しませる仕掛け満載の パガニーニのアイデアに重ねて驚き、演奏もすばらしかった。 ピチカートの音の可愛らしいこと。 思わず躍り出したくなる楽しさ! (本人も楽しそうに弾いていた) 同年代にすばらしい音楽家がいることは幸せなこと。 同じ時代を生きて、音楽家の成長とともに 自分も将来こうなっていたい、と意を固くする。 良い録音を聴いたらうれしい、また自分も頑張る。 音楽と私はそんな関係にある。 英気を養えたかな。いい一日だった。 ただ、ちょっと気になる事。 注目度の高い五嶋龍。 パンフレットを見れば、気の毒なぐらいマスコミ臭を感じるのだ。 CDのジャケットにもミニ写真集がついていてアイドルみたい。 ちょっとギョッとしてしまう。 周りの人々に振り回されず自分の音楽を追求して欲しいなあ。
by primenumber2
| 2009-08-31 15:26
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